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あなたがもらえる年金は?「ねんきん定期便」の読み方、見るポイント

年金と言えば昨年は老後2,000万円問題と大きく騒がれましたが、みなさんのもとに毎年誕生月に「ねんきん定期便」が送られていることはご存知でしょうか? 「毎年きちんと確認しています!」という方もいれば、「よくわからないのでほとんど見ていません、、、」という方もいらっしゃるかもしれません。 「ねんきん定期便」には、みなさんのこれまでの公的年金への加入状況や、将来受け取れる見込み年金額など、とても大切な情報が記載されています。

「ねんきん定期便」には、節目年齢(35歳、45歳、59歳)に送られてくる封書版と、節目年齢以外の普段送られてくるハガキ版があるのですが、今回は「ねんきん定期便」(ハガキ)の見方についてご説明させて頂きます。

50歳未満の方と50歳以上の方で書式が異なりますので、それぞれご説明させて頂きます。

50歳未満の方に送られてくる「ねんきん定期便」(ハガキ)の見方

「ねんきん定期便」は、次のようになっています。時々「ねんきん定期便」の片面しか開封していない方がいらっしゃいますが、しっかりとオモテとウラの両面ともに開封して確認しましょう。

令和2年度「ねんきん定期便」(50歳未満)のサンプル(オモテ)。ここには「照会番号」、「これまでの加入実績に応じた年金額」、「最新の月別状況です」などが書かれています

令和2年度「ねんきん定期便」(50歳未満)のサンプル(日本年金機構のホームページより)


●「ねんきん定期便」(ハガキ)の「照会番号」とは

まずオモテ面ですが、中央上部に「照会番号」があります。この「照会番号」は何か問い合わせを行う際に使うものですので、普段は特に気にする必要はないでしょう。

●「ねんきん定期便」(ハガキ)の「これまでの加入実績に応じた年金額」とは

「照会番号」のすぐ下に棒グラフがあり、「これまでの加入実績に応じた年金額」という欄があります。 この「これまでの加入実績に応じた年金額」欄には具体的に「685,465円」とか「1,155,353円」などの金額が記載されているはずです。 これは、みなさんが公的年金に加入される20歳以降(厚生年金は20歳未満も)に納付された保険料の実績に応じて決められた、将来(原則は65歳から)受け取れる年金額(年額)です。

この数字を見て、「え、こんなに少ないのか!?」などと驚く必要はありません。 国民年金は60歳まで加入しますし、60歳以降も会社員などの形で厚生年金に加入される場合は70歳まで加入しますので、今後納付期間が長くになるにつれて「これまでの加入実績に応じた年金額」欄の金額は増えていきます。

●「ねんきん定期便」(ハガキ)の「最新の月別状況です」とは

次に、右のページには「最新の月別状況です」があります。 こちらは直近の加入記録が記載されています。会社員の方であれば加入区分は「厚年」となっています。 また給与や賞与の水準によって決められている「標準報酬月額」や「標準賞与額」が記載されています。 実際の金額に近い数字になっているか確認しましょう。 ただし「標準報酬月額」は620千円、「標準賞与額」は1,500千円が上限金額となっていますので、これらより高い水準の場合は、この上限金額が記載されています。

次にウラ面にいきましょう。大きく分けると3段に分かれています。

令和2年度「ねんきん定期便」(50歳未満)のサンプル(ウラ)。ここには「これまでの保険料納付額(累計額)」や「お客様のアクセスキー」などが書いてあります。

令和2年度「ねんきん定期便」(50歳未満)のサンプル(日本年金機構のホームページより)

●「ねんきん定期便」(ハガキ)の「これまでの保険料納付額(累計額)」とは

1段目には「これまでの保険料納付額(累計額)」があります。

2段目は「これまでの年金加入期間」です。 一般的に大学を卒業してから会社員となった方の場合、20歳から大学卒業までの月数が「第1号被保険者」の欄に、会社員として働き始めてから現在までの月数が「一般厚生年金」の欄に、それぞれ記載されているはずです。

例として現在30歳の方で、22歳6ヶ月で会社員として働き始めた方の場合を考えてみます。 この方の場合「第1号被保険者」となるのは20歳から22歳5ヶ月までの「29月」、「一般厚生年金」となるのは22歳6ヶ月目から30歳までの「91月」となります。

そして国民年金、厚生年金、船員保険、合算対象期間等の合計である受給資格期間が「120月」以上になると、原則65歳から老齢年金を受け取る権利が発生することになります。

さらに3段目には「これまでの加入実績に応じた年金額」があります。合計の欄には、オモテ面の中央下部にあった数字と同じものが記載されています。

●「ねんきん定期便」(ハガキ)の「お客様のアクセスキー」とは

最後に、右下に「お客様のアクセスキー」というのがありますが、これは「ねんきんネット」のユーザIDを取得するために使用する番号です。 「ねんきんネット」というのは、パソコンやスマートフォンで、いつでもご自身の年金情報を確認できるサービスです。 年に1度の「ねんきん定期便」を待たずとも、いつでも確認できる上に、今後の働き方(会社員か、自営業・フリーランスか、など)によってどのくらい公的年金額が変化するか、といったシミュレーションもできるようになっています。 とても便利なサービスですので、まだ登録されていない方はぜひ登録しておきましょう。

50歳以上の方に送られてくる「ねんきん定期便」(ハガキ)の見方

次に50歳以上の方に送られてくる「ねんきん定期便」の見方についてご説明します。重複する項目も多いので、異なるポイントに絞ってご説明させて頂きます。

まずオモテ面をご覧ください。

令和2年度「ねんきん定期便」(50歳以上)のサンプル(オモテ)

令和2年度「ねんきん定期便」(50歳以上)のサンプル(日本年金機構のホームページより)

中央部分にある数字ですが、左側には60歳まで現在の加入状況が継続した場合に65歳から受け取れる「老齢年金の見込額」が記載されています。 50歳未満の方の定期便と意味合いが異なりますので注意しましょう。 また、右側には受給を70歳まで5年間繰下げた場合に受け取れる金額(42%増加した金額)が記載されています。 人生100年時代において、繰下げ受給はぜひとも検討すべき選択肢でしょう。

次に、50歳以上の方に送られてくる「ねんきん定期便」(ハガキ)のウラ面です。

令和2年度「ねんきん定期便」(50歳以上)のサンプル(ウラ)

令和2年度「ねんきん定期便」(50歳以上)のサンプル(日本年金機構のホームページより)

50歳未満の方の「ねんきん定期便」(ハガキ)と大きく異なるのは、中央にある「老齢年金の種類と見込額(年額)」の欄です。 大きく分けると4つあり、そのうち左側3つは「特別支給の老齢厚生年金」とありますが、こちらは昭和36年4月1日以前生まれの男性、昭和41年4月1日以前生まれの女性のみが受給できるものになります。 この条件に該当しない方は、一番右側にある「老齢基礎年金」および「老齢厚生年金」のみとなります。 ここに記載されている数字は、現在の加入状況が60歳まで継続した場合に、65歳から受給できる年金額になります。

50歳以上の方の「ねんきん定期便」(ハガキ)に記載されているのは見込額ではあるのですが、実際には受け取れるにも関わらず、ここには記載されていない項目もあります。 厚生年金基金による代行部分、加給年金、振替加算と呼ばれるものです。 詳細は割愛させて頂きますが、該当する可能性がある方は確認しておきましょう。

最後に

ねんきん定期便に記載されている内容は、一度見方を理解してしまえば、決して難しいものではありません。 これまであまりチェックされていなかった方も、ぜひ「ねんきん定期便」の見方を理解して頂き、今後は毎年チェックするようにして頂ければと思います。

なお、より詳しく知りたい方は、日本年金機構の以下のサイトをご覧頂ければと思います。

日本年金機構ホームページ:「ねんきん定期便」の様式(サンプル)と見方ガイド(令和2年度送付分)

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横田健一
横田健一

株式会社ウェルスペント 代表取締役

ファイナンシャルプランナー。大手証券会社にてデリバティブ商品の開発やトレーディング、フィンテックの企画・調査などを経験後、2018年1月に独立。「フツーの人にフツーの資産形成を!」というコンセプトで情報サイト「資産形成ハンドブック」を運営。家計相談やライフプラン・シミュレーションの提供を行い、個人の資産形成をサポートしている。

東京大学理学部物理学科卒業。同大学院修士課程修了。
マンチェスター・ビジネススクール経営学修士(MBA)。
資産形成ハンドブック:https://shisankeisei.jp/