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こんなに便利な「ねんきんネット」!見方と使い方をご説明します!

みなさん、ねんきん定期便は毎年確認されていますでしょうか?毎年誕生月に送られてくる公的年金の記録が記載されているものです。万が一送られてきていないという場合には、すぐに日本年金機構に確認しておくことをおすすめします。

ねんきん定期便も毎年送られてきて便利ですが、さらに便利なのが「ねんきんネット」です。これは24時間いつでもどこでも、パソコンやスマートフォンからご自身の公的年金に関する記録を確認したり、将来の受け取り見込額の試算ができるサービスです。

この記事で初めて知ったという方、登録はしてあるもののほとんど使ったことがない方などいろいろな方がいらっしゃると思いますが、とても便利なサービスです。利用方法と確認すべきポイントなどをご説明しますので、ぜひご活用いただければと思います。

※ねんきん定期便の見方はこちらをご参照ください

利用にはねんきんネットへの登録が必要です!

ねんきんネットを利用するには事前に登録が必要で、登録の際には基礎年金番号、メールアドレスが必要になります。また、ねんきん定期便に記載されたアクセスキーがあるとよりスムーズに登録できるのですが、アクセスキーには有効期限があり、ねんきん定期便到着後3ヶ月となっています。ねんきん定期便を受け取られたタイミングですぐに手続きされるとよいと思います。

ねんきんネット(日本年金機構)

手続きの具体的な方法や、基礎年金番号がわからない場合の対応方法などについては上記ねんきんネットのホームページでご確認いただければと思います。

ねんきんネットにログインし、年金記録を確認しましょう!

登録が完了したら、早速ログインしてみましょう。ログインすると次のような画面が表示されます。

「ねんきんネット」を利用するには?(日本年金機構ホームページより)

氏名、基礎年金番号、加入状況などが正しく表示されているか確認しましょう。

初めてログインした時や、転職や結婚などのライフイベントが発生した時にご確認頂きたいのが年金記録です。上の画面の中で左下にある「年金記録を確認する」をクリックして進みましょう。

次のように「一覧で年金記録を確認する」「詳細な年金記録を確認する」の2つに分かれています。

年金記録の確認(日本年金機構ホームページより)

詳細な年金記録を確認する」の中のさらに小項目「月別の年金記録を確認する」をクリックしてください。すると次のような「月別の年金記録の情報」が表示されていると思います。

年金記録の確認(日本年金機構ホームページより)

初めての方は、これまでの加入状況をすべて見るために「表示する年代」で「すべての記録」を選択した上で、「選択した年代を表示する」をクリックすると、これまでの加入記録がすべて表示されます。

年金記録の確認(日本年金機構ホームページより)

個人事業主の方や、現在は会社員でも20歳以降で学生だった方は国民年金第1号被保険者の期間、そして専業主婦(夫)など被扶養者の期間については「国年」が、会社員や公務員として国民年金第2号被保険者として厚生年金に加入されている期間については「厚年」と表示されていると思います。

「国年」「厚年」の各ボタンをクリックすると、対象年月、納付状況、標準報酬月額、厚生年金基金の加入状況などを細かく確認できます。

会社員から個人事業主として独立(またはその逆)した方、会社員のままであっても転職などを経験されている方は、その手続きがきちんと行われているか、念のため確認しておきましょう。もしご自身の認識と記録に違いがある場合には、日本年金機構に確認しておくことをおすすめします。

そのまま画面を下の方に移動していくと、「これまでの加入実績に応じた年金見込額の情報」や「(参考)これまでの保険料納付額」が表示されているはずです。

年金記録の確認(日本年金機構ホームページより)

これらはこれまでの加入実績に関する情報です。この数字自体が正しいかどうかを判断するのは難しいので、ご自身でまず確認すべきは上で確認した「国年」「厚年」といった加入状況が正しいかどうかです。

また、「これまでの加入実績に基づいた年金見込額」はあくまで過去の加入実績分(すでに払い込んだ年金保険料分)のみが反映されていますので、実際に受け取ることが見込まれる金額とは異なります。特に、20代、30代といった加入期間がまだ短い方は、その金額が小さいと思いますが、その数字を見てそれが将来の年金額だ!などと勘違いしないようにご注意ください。

次に実際にみなさんが将来受け取る公的年金の見込額を確認する方法をご説明致します。

年金見込額を試算しましょう! (かんたん試算)

ねんきんネットにログインしたトップページから「将来の年金額を試算する」をクリックしてみましょう。「かんたん試算」と「詳細な条件で試算」の2つがあると思いますが、ここでは「かんたん試算」についてご説明致します。

かんたん試算利用方法(日本年金機構ホームページより)

「かんたん試算」は、現在の加入条件が60歳まで継続すると仮定して将来の年金見込額を試算するものです。つまり、現時点で個人事業主の方は個人事業主をそのまま継続した場合、会社員や公務員の方は現在の報酬額が変わらず会社員や公務員を継続した場合、という前提で、将来の公的年金見込額がいくらになるかを試算するものになります。

「かんたん試算」をクリックすると、次のように現在の加入状況(この条件が60歳まで継続する前提となります)が表示されますので、ご確認頂いた上で、「試算する」をクリックしてください。

かんたん試算利用方法(日本年金機構ホームページより)

すると、次のような試算結果が表示されます。

かんたん試算利用方法(日本年金機構ホームページより)

65歳01ヶ月以降の年金見込額(月額)が表示されているはずです。個人事業主の方は老齢基礎年金のみですので金額が大きく変わる可能性は低いと思います。一方、会社員・公務員の方は今後の収入水準が変更になるとそれに応じて年金見込額も変わってきますので、大まかな目安と考えて頂ければと思います。

この結果の中で、一番右側にある「金額の内訳」をクリックすると次の画面のように詳細を確認することができます。

かんたん試算利用方法(日本年金機構ホームページより)

原則65歳から受給することになる老齢年金は、老齢基礎年金と老齢厚生年金に分かれますが、その内訳などを確認することができます。

この金額は、みなさんにとって思った通りでしょうか?それとも予想外に大きかった?あるいは小さかった?でしょうか。

公的年金は原則65歳から受給となっていますが、早ければ60歳から受給する繰り上げや、遅いと75歳(2022年4月以降。それ以前は70歳)から受給する繰り下げをすることが可能です。例えば、70歳からの受給ということで5年間繰り下げると65歳から受け取る金額に比べて42%アップすることになります(ただし、社会保険料・税を考慮した手取りベースの金額はもう少し低くなります)。

公的年金保険は生きている限り受給し続けることができますが、これは、思った以上に長生きしてお金が足りなくなってしまった状況に備えるための公的な保険という位置づけです。体力・知力ともにまだ十分働いていける場合には年齢に関係なくしっかり働き、収入があるうちは公的年金を繰り下げて、増額された水準でその後は一生受け取り続けるといった選択肢も可能になるわけです。働き方を含めたライフプランを考えながら、公的年金の受給方法を検討して頂ければと思います。

なお、今回は「かんたん試算」についてご説明していますが、「詳細な条件で試算」では今後の加入状況をいろいろと変更(例えばある時点から個人事業主になったり、今後の給与収入金額を変更したり等)をして試算することも可能です。ぜひ試してみて頂ければと思います。

最後に

ねんきんネットは登録するのが少し面倒と感じられる方も多いのではないかと思いますが、今回ご紹介した機能以外にも、「ねんきん定期便」などの通知書の確認やPDFファイルでのダウンロード、さらには通知書の再交付申請などを行うことができます。日本人であれば日本の公的年金とは一生にわたり付き合っていくことになりますから、ねんきんネットを使えるようにしておくと、いろいろな場面で便利になると思います。

結婚や転職、起業などのライフイベントが発生した場合や、収入水準が変更になった場合には将来の公的年金見込額も影響を受けることがあります。年金事務所に行って相談することも可能ですが、ねんきんネットで手軽にシミュレーションができるようにしておくと便利だと思いますので、まだ使われていない方はぜひ試してみて頂ければと思います。

(参考)
– 日本年金機構ホームページ
– ねんきんネットホームページ

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  • 株式会社ウェルスペント 代表取締役

    横田 健一

    東京大学理学部物理学科卒業。同大学院修士課程修了。
    マンチェスター・ビジネススクール経営学修士(MBA)。

    ファイナンシャルプランナー。大手証券会社にてデリバティブ商品の開発やトレーディング、フィンテックの企画・調査などを経験後、2018年1月に独立。「フツーの人にフツーの資産形成を!」というコンセプトで情報サイト「資産形成ハンドブック」を運営。家計相談やライフプラン・シミュレーションの提供を行い、個人の資産形成をサポートしている。

    資産形成ハンドブック:https://shisankeisei.jp/
    YouTubeチャンネル : 「資産形成ハンドブック」チャンネル
    著書: 新しいNISA かんたん最強のお金づくり

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