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NISAとiDeCo

NISAiDeCo(個人型確定拠出年金)を利用すると節税効果で投資効率が格段にアップします。節税効果が大きい制度のためどちらか1つを始めるのか、2つとも始めるべきか迷う方も多いと思います。そこで今回はNISAとiDeCo(イデコ)の2つの制度の違いや特徴、メリット・デメリットなどについて解説していきます。

1:NISAとiDeCoの違いは?

NISAとは、通常の株式や投資信託などの売買益や配当金などが非課税になる制度のことです。iDeCo(イデコ)は個人型確定拠出年金のことで、自分で将来のために月々の積立金額となる掛金を設定し積み立てる個人年金になります。iDeCo(イデコ)とNISAは基本的な仕組みや税制などの違いがあります。

始められる金額は?

NISAは少額投資非課税制度のことで年間120万円までなら非課税で投資ができます。上限は決められていますが、最低金額は設定されておりません。
一方でiDeCo(イデコ)の掛金は、月々5,000円以上1,000円単位で自分の公的年金の加入状況によって上限金額が決まります。掛金の幅は職業などにより月々5,000円~68,000円で掛金の金額は年に1回変更することができます。

(ご参考)掛金と拠出限度額について

1年間にできる投資金額は?

NISAは年間の上限が120万円までとなります。仮にその年に非課税枠の未使用分があっても翌年に繰り越すことはできません。またNISA設定期間中にNISA口座内で売却した場合は、売却分の枠を再度非課税枠として利用することもできません。1年間の間に分配金の再投資や商品の乗換(スイッチング)を行なった場合はその分の新たな非課税枠が必要になります。

iDeCo(イデコ)の年間掛金額上限は自営業者(第1号被保険者)で年間81万6000円になります。会社員や公務員(第2号被保険者)の上限は14万4000円~27万6000円、専業主婦など(第3号被保険者)は年間27万6000円が上限になります。

資金の引き出しは自由にできる?

NISAはいつでも売却して証券会社の口座などから出金することも可能ですが、iDeCo(イデコ)は原則60歳以降の受給年齢に到達するまで資金の引き出しはできません。またiDeCo(イデコ)は掛金の積立を停止したり再開したりすることは可能ですが、資金の引き出しは特殊な事情以外は認められていません。

非課税対象になるのは?

NISAの非課税対象は、株式投資信託や国内外の上場株式、国内外のETF、ETN(上場投資証券)、J-REITなどの売却益や配当金、普通分配金などになります。

iDeCo(イデコ)の非課税対象は、元本確保型商品(定期預金、保険商品)や運営管理機関が選定する投資信託の運用益が非課税対象になります。

2:60歳以降の資金準備ならiDeCo

iDeCo(イデコ)とは、国民年金や厚生年金などの確定給付年金とは違って、自分で運用して年金資産を作る制度です。企業年金とは異なり拠出を開始した時点で受給権がもらえ、自分で掛金を設定できるため資金計画が立てやすく60歳以降の資金準備にぴったりです。

iDeCoの特徴

iDeCo(イデコ)の大きな特徴は、なんといっても拠出額が所得控除されることにより、節税をしながら年金資産を作れることです。自分で毎月の掛金を設定し、自分で商品を決めて運用するため、どのような運用スタイルで資産形成をしたいのかを学びながら運用をしていくことが重要になってきますね。

iDeCoのメリット・デメリット

iDeCo(イデコ)のメリットは3つの節税ポイントになります。1つめは掛金が全額所得控除の対象となり所得税と住民税の節税となること。2つめは通常金融商品にかかる運用益に対する20.315%の税金が非課税になり、受け取る年金がその分多くなること。3つめは受取時に「退職所得控除」「公的年金等控除」の対象になることです。運用した資産は「一時金」「年金」「一時金と年金の両方」の3つのいずれかの形式で受け取ることになりますが、一時金として受け取る場合は「退職所得控除」が、年金として受け取る場合は「公的年金等控除」が受けられます。

iDeCo(イデコ)のデメリットは、60歳まで原則引き出すことができないことや自分で運用商品を選択し運用する必要があること、手数料がかかることです。特に手数料は制度への加入時の手数料や口座管理手数料が発生しますがこれは運営管理機関によって異なります。手数料を抑えるためにはどこの運営管理機関で加入するかが重要なポイントになってきます。

3:60歳前に資金が必要な場合はNISA

NISAは1年間の非課税枠が大きく、株式などの個別銘柄にも対応しているためNISAよりも短期ですが、3か月~半年程度の株価の上昇による売買益を効率的に確保したい人や、高配当銘柄の投資に向いてます。換金も自由にできるため急に資金が必要になった場合でも安心です。

NISAには投資期間や年間投資上限額、投資対象商品によりNISA(以後「一般NISA」と呼ぶ)とつみたてNISAの2つに分かれます。ではこの一般NISAとつみたてNISAは何が異なるのでしょう。

一般NISA・つみたてNISAの特徴

一般NISAの大きな特徴は、通常の運用利益にかかる税金20.315%が非課税になり、非課税枠の上限は年間120万円、最長5年トータルで600万円分の累計投資額に適用されます。また5年間のNISA期間が終了すると「ロールオーバー」の手続きによりさらに5年間の非課税で保有することができます。

一方つみたてNISAでは運用益にかかる税金20.315%の非課税は同様ですが、非課税枠の上限は年間40万円、最長20年トータルで800万円分の累計投資額に適用されます。

一般NISA・つみたてNISAのメリット・デメリット

NISAのメリットは非課税の対象商品が幅広く、一般NISAでは年間投資額上限も120万円と高く、換金も自由に行なえることです。つみたてNISAでは対象商品の販売手数料がゼロ、投資信託の信託報酬は1.5%以下と決められているため節税とコストダウンの両方にメリットがあります。また一般NISAは、日本在住の20歳以上の人であれば簡単に口座を開設できます。

デメリットは年間120万円の上限があることや、一度売却するとその分の非課税枠が復活しないことです。それと節税効果を狙うばかりに売却機会を失うこともあります。またNISA口座は1つしか選ぶことができないため、つみたてNISAと一般NISAの併用は不可です。

さらに、従来の特定口座での取引と損益通算ができないことや、確定申告による3年間の損失の繰り越し処理の対象外である点もよく認識しておくとよいでしょう。

4:iDeCoとNISAの併用もおすすめ

iDeCo(イデコ)とNISAの特徴を踏まえて併用するとさらに大きな節税効果が得られます。例えば一般NISAとiDeCoを併用すると株式等の売買益、配当金、分配金等の非課税だけでなくiDeCoの掛金が全額所得控除となります。また、つみたてNISAとiDeCo(イデコ)を併用すると投資信託やETFの運用益に対する非課税とiDeCoの掛金が全額所得控除があり、手数料の低いつみたてNISAの対象商品で効率良く運用することができます。

NISAとiDeCo(イデコ)の概要

  一般NISA つみたてNISA iDeCo(イデコ)
運用期間 5年(最長10年) 20年間 加入から60歳まで(10年間延長可能)
運用商品 株式・投資信託・REIT・ETFなど 限定された投資信託とETF 定期預金・保険・投資信託
投資限度額 年間120万円、最大600万円 年間40万円、最大800万円 公的年金の加入状況によって異なる
年額6万円~81.6万円
換金 いつでも換金可能 いつでも換金可能 60歳まで原則換金不可
節税効果 売買益・配当金・分配金などの投資で得た利益にかかる税金20.315%が非課税になる 運用で得た利益が非課税になる。 ・掛金を全額所得控除にできる(所得税、住民税)
・運用で得た利益が非課税
・年金を受け取るときに一括受取は退職所得控除、分割受取は公的年金等の控除の対象になる

5:まとめ

NISAとiDeCo(イデコ)には非課税と控除のメリットがあります。併用することでさらに効率良い運用が実現できますので利用してみてはいかがでしょうか?