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投資する?しない?

投資をすでに始めている方も、投資には否定的な方も、個人の資産に対する考え方は人それぞれの選択であり、いい悪い、正しい正しくないということではありません。元本保証のある預貯金だけで投資リスクを負わずに安心して暮らしていけるなら、大方の人はあえてリスクがあると知りながら投資しようとは思わないでしょう。

では、何が“キッカケ”で投資をはじめられたのでしょうか?身近な投資経験者に聞いてみると、多くの人は「生活上の危機感」から始めたようです。

  • 預貯金金利が低金利になり、利息はあてにできないから
  • 資産を増やさないと、将来の物価上昇についていけるか不安だから
  • 老後、公的年金だけじゃ暮らしていけないと思うから
  • 税金も高くなってきて、預貯金が足りなくなりそうだから
  • 自然災害や家の改築費用などに備えておきたいから
  • 子供に負担をかけずに介護施設の入居費や葬儀代を準備したいから
  • 妻や子供たちに資産を残してあげたいから

昨年夏に世間を騒がせた「年金2,000万円足りない?問題」の影響も大きかったと思います。麻生財務大臣が受け取り拒否をしたと話題になった報告書の件です。しかし、私がこの「令和元年6月3日付、金融審議会 市場ワーキング・グループ報告書『高齢社会における資産形成・管理』」をよく読んでみると、それほど衝撃的な内容には思えませんでした。 マスコミの報道の仕方にも多少問題があると思いますが、どうやら世間で騒がれているような“支給される年金額が2,000万円も足りないのを指摘した報告書”とは違う内容だな、と思ったからです。

この報告書は、「代表的と思われる夫婦世帯のモデルケースを設定し、公的年金だけではこれからの長寿社会で不足するだろう金額を割り出し、今後個人がどのように不足分を準備し、社会はどう環境整備をしていくべきなのか?について、専門家の意見をまとめたもの」という風に私は思いましたが、皆さんはどのように判断されるでしょうか?

金融庁のHPに金融審議会の報告書として公表されています。やはり情報はご自身で直接触れてみるのがいいと思いますので、ぜひ一読してみてください。

投資を始めたいとは思っているが、まだ実行に移していないという方も多いと思います。

理由を身近な幾人かに聞いてみたところ、

  • 難しそうだから
  • 失敗したくないから
  • 家族に叱られるから
  • 投資する資金がないから

などが挙げられました。「投資する必要がないから」という人はいませんでした。

一般的に「お金の勉強・管理は厳しいもので、初心者に投資なんて危ない」というように、投資はギャンブル性が高いイメージをお持ちの方も多いと思います。

しかし、実際に投資をはじめてみた方からは、「新しい価値観が生まれた」「そんなに難しいことじゃなかった」「老後の楽しみが増えた」という声も多く寄せられているのも事実です。

「忙しい日常、働いて収入を得ることで精いっぱい。今さら新たなリスクをとって面倒なことにわずらわされたくない…。」という気持ちはよくわかります。

一方、「まじめに働いて家庭を持ち健康でさえいれば、引退後は心配なく暮らせるのが当たり前だ。」と親世代から言われて育ってきた私たち世代が、これからの社会生活に不安感を持ち始めているのも事実です。

20年ほど前と比べ、金融商品ラインナップもだいぶ変わりました。投資環境は、昔とは違って格段に良くなっています。初心者でも、少ない投資額でも、いつからでも始められる投資商品も充実してきました。もはや一部の資産家だけが大きな資金を動かして投資するような時代ではなくなっています。

さて、そもそも投資はそんなにハードルが高いものでしょうか?上記に挙げられた理由を分析してみましょう。

「難しそうだから」は、耳慣れない経済・金融の専門用語がネックかもしれません。投資と一口に言ってもピンキリですが、説明だけでは実感がわかないものです。簡単なものから少額だけ試しにやってみるのもありだと思います。

「失敗したくないから」は、考え方もあります。投資の性質上、元本がマイナスにならない保証はないですが、幾分かのマイナスが出たとしても、それを上回る知識、勉強の成果を得られれば、決して失敗とは言えないと思います。

「家族に叱られるから」は、主婦(主夫)や学生に多い理由ですが、投資は自己責任ですから他力本願ではできません。自分の考えを持って、ご自身の「へそくり、お年玉投資」からはじめてみるのはいかがでしょう?

「投資する資金がないから」は心配いりません。思い立ったが吉日。まず投資資金を準備することから学びましょう。漫然と消費するだけでは資金は作れないということを、身をもって実感されているわけですから、話は早いです。

実は、「よくわからないものには手を出さない」ということが投資の基本です。条件も立場も違うのに、「知人の耳寄りな話で大儲けする」はありません。同様に、「専門家だから楽に大儲けできる」もありません。未来が確定したものでないように、金融の専門家でも、どんなに知識があろうとも、読めないことはたくさんあります。まずは興味を持って自分なりに調べること、学んで納得することが大切です

最近は、販売目的でないオンラインセミナーや電話の無料相談なども数多く開催されています。まずはそういう場に参加してみるのもいいでしょう。くれぐれも「よくわからないけど儲かると聞いたから」という口コミだけで始めるのは禁物です。時間をかけて少しずつ資産運用を実感し、生活の一部としてステップアップの過程を楽しむのがいいと思います。お金の心配や苦労からの解放は、きっとあなたの人生を豊かにすると思います。

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森田久美子
森田久美子

・日本FP協会 CFP®
・国家資格 1級ファイナンシャプランニング技能士

大学卒業後、広告制作会社や代理店などを経て、2人の子育て
中の2002年にFP資格を取得。
主に子どもと親対象のマネー教育、女性のライフプランや投資に
ついての個人セミナーを実施継続中。