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「風が吹けば桶屋が儲かる」の論理

「風が吹けば桶屋が儲かる」という日本のことわざを聞いたことがありますか?

今は桶屋という店も見当たりませんから、若い世代の方々はあまり耳にしたことがないかもしれませんね。 私が投資をはじめたばかりの頃、このことわざに妙に納得した記憶があります。

ことわざの由来はこうです。

  1. 風が吹くと、ほこりが舞い上がります。
  2. ほこりが舞い上がると目を悪くする人が多くなります。
  3. 目を悪くした人が暮らしを立てようと思い、三味線を習います。(昔は目の不自由な人は芸事などで身を立てることが多かったからです)
  4. 三味線をたくさん作るためには猫の皮が大量に必要になります。
  5. 猫が少なくなるとネズミが増えます。
  6. 増えたネズミが桶をかじるので、桶がたくさん売れます。

一見、1.の風が吹くと…と、6.の増えたネズミが桶を…は、まったく関係ない事象のように思われますが、この一連の流れによって結びつき、回りまわって桶屋が繁盛するというわけです。

私が投資を始めたばかりの頃、どんなニュースが株価を上下させるのか?またどんな商品や会社に目をつけたらよいのか?何をたよりに売買をすればよいのか?を初心者ながら悩みました。そんなとき金融関連雑誌でこのことわざに出会い、以下のような理解を得ました。

  • 株価の変動は、1つの原因が直線的に結果に結びつくような単純なものではない。間に様々な要因が働いて紆余曲折の末、最終的に株価の上昇や下落となっている。
  • 経済活動は人々の暮らしに基づき、需要と供給のバランスをとりながら発展していく。
  • 投資に“必ず”はない。情報を盲信せず、知識と想像力を働かせて自分で判断することが大事である。

相場格言には、先人たちの教訓が詰まっている

ウォール街で生まれた相場格言の1つに、「筋の耳打ちは信用するな」というのがあります。

投資の世界には業界人や投資者含め、いわゆる“情報通”“その筋”といわれる方々がいます。この格言は、そういう方々の耳打ちは信用しない方がいいという戒めです。まだ見ぬ先の結果に“必ず”はありません。専門家だから、経験者だから、すべてが読めるわけではありません。相場格言には、先人たちの失敗や後悔からくる“同じ轍を踏まないで欲しい”という願いがこもっているのだと理解して、“転ばぬ先の杖”として熱くなった頭を冷やすために活用しましょう。

さんざん悩んで、時間をかけて、やっと決断したのに、身近な人から横やりを入れられると急に自信をなくして投資をやめてしまう人がいますが、やはり最終的には自分で判断して行動を起こすことが肝心だと思います。何も悩まず勉強もせず、たまたま得た情報で財を成したという事例があったとしたら、それは資産運用を成功させたのではなく、ギャンブルで当てたというべきでしょう。すべて人まかせで投資することこそ最大のリスクであり、それでは投資の喜びも味わえないと思います。

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  • 森田 久美子

    日本FP協会 CFP®
    国家資格 1級ファイナンシャプランニング技能士

    大学卒業後、広告制作会社や代理店などを経て、2人の子育て中の2002年にFP資格を取得。
    主に子どもと親対象のマネー教育、女性のライフプランや投資についての個人セミナーを実施継続中。

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