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「子ども・子育て支援金」で負担はどう変わる?年収別の徴収額と6つの支援策を解説

(公開) 2026年2月

「少子化対策が必要なのはわかっているけれど、自分の財布への影響はどうなるのだろう?」
「独身や高齢者にも負担があるのはなぜ?」

そんな疑問や不安をお持ちの人もいるのではないでしょうか。2024年6月に成立した「子ども・子育て支援金制度」は、私たちの生活、そして将来の社会保障の形を大きく変える可能性があります。

この制度は単なる「新しい負担」なのか、それとも「未来への投資」なのか。制度の仕組みから具体的な負担額まで分かりやすく解説します。

1. なぜ今、この制度が必要なのか

日本は現在、少子化という未曾有の課題に直面しています。特に2030年代に入ると、結婚・出産を希望する若年人口が急激に減少すると予測されています。この決定的な局面を前に、少子化の傾向を反転させることが急務となっています。 子どもたちは将来の社会の担い手であり、私たちの年金や医療といった社会保障制度を支える基盤です。そのため、子育て世帯だけでなく、独身の方や高齢者の方も含めた「全世代で支え合う」ことが、結果として将来の自分たちの生活を守ることにつながると考えられているのです。

2. 支援金の使い途:厳選された「6つの支援」

集められた支援金は「子ども・子育て支援法」に基づき、以下の6つの施策のみに使用され、他の目的に流用されることは一切ないとされています。

施策名内容開始時期
制度概要児童手当の拡充所得制限撤廃、高校生まで延長。第3子以降は月3万円。2024年10月〜
妊婦のための支援給付妊娠・出産時に計10万円相当の支援を制度化。2025年4月〜
共働き・共育ての推進両親の育休取得時、給付率を「手取り10割相当」へ。2025年4月〜
育児時短就業給付育児中の時短勤務時、賃金の10%を給付。2025年4月〜
こども誰でも通園制度就労状況を問わず、未就園児が月10時間まで利用可能。2026年4月〜
自営業者の保険料免除第1号被保険者の育児期間中の国民年金保険料を免除。2026年10月〜
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子ども・子育て支援金の6つの使い途

これらの拡充により、子ども一人が18歳になるまでの累積給付額は従来よりも約146万円増える形となります。現行の平均的な児童手当額約206万円とあわせると、合計約352万円となります。

3. 私たちの負担はいくらになるのか?

支援金は2026年度から段階的に導入されます。別途支払う手間はなく、現在加入している公的医療保険(健康保険等)の保険料と合算して徴収されます。

導入初年度となる2026年度(令和8年度)の会社員など、被用者保険に加入している方の負担目安は以下の通りです。

年収被保険者一人当たり(月額)
200万円192円
400万円384円
600万円575円
800万円767円
1000万円959円
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被用者保険(協会けんぽ・健保組合・共済組合)-年収別の支援金額の試算(令和8年度)- 出所:こども家庭庁ホームページ

例えば、年収400万円の人であれば月額384円、年収600万円の人であれば月額575円という形です。なお、他の社会保険料同様に、上記と同額を企業(事業主)も負担(労使折半)する形となります。

また、国民健康保険や後期高齢者医療制度に加入されている方も同様に負担することになりますが、被用者保険の方も含めて、令和8年度から令和10年度までの支援金額は次のように増加していく見込みです。

子ども・子育て支援金に関する試算(医療保険加入者一人当たり平均月額)- 出所:こども家庭庁ホームページ

なお、支援金の使い途を変えるには、国会で法律を改正する必要があり、勝手に使い途を増やせない仕組みになっています。 そのため、現時点では令和11年度以降、支援金額が増えていくものではありません。

4. いつから支払いが始まるのか?

会社員・公務員など被用者保険に加入している人は、2026年4月分(原則5月支給の給与)より給与天引きが開始されます。

また、自営業・高齢者などの国民健康保険もしくは後期高齢者医療制度に加入している人は2026年4月分からですが、詳細は2026年6〜7月頃に届く通知書で案内される予定です。

5. 「実質的な負担が生じない」とされる2つの根拠

政府は支援金の導入にあたり「実質的な負担は生じない」と説明していますが、その背景には次のような戦略があります。

  • 社会保障の歳出改革
    医療・介護の効率化により社会保険料の上昇を抑制し、その抑制範囲内で支援金を充てることで、保険料全体の負担割合を維持していく。
  • 賃上げの推進
    持続的な賃上げによって国民所得を増やし、相対的な負担感を相殺していく。

6. 透明性と安心を担保する仕組み

公平性を保つため、以下の仕組みが導入されています。

  • 使い道の固定
    用途の変更には国会での法律改正が必要であり、恣意的な増額や流用はできません。
  • 特別会計による見える化
    「子ども・子育て支援特別会計」として一般予算と切り離して管理され、収支が公開されます。
  • 免除制度の適用
    企業の従業員について、育児休業期間中は、医療保険料や厚生年金保険料と同様に支援金の納付も免除されます。

最後に

子ども・子育て支援金制度は、単なるコストではなく「社会全体で次世代を育むための投資」と考えることもできます。

子育て世帯には直接的な給付による安心を、そして現役世代や高齢者には将来の社会保障の安定を。この循環こそが、持続可能な社会への鍵といえるのではないでしょうか。

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